うつになったばかりの頃に、↓このHPをに出会っていたら、もっと早く治っていたんじゃないかと思うところがたくさんあります。すべてのことに賛同しているわけではないのですが、とても勉強になり、たくさんの情報を提供してくださるよいHPだと思います。



以下 http://server343.dyndns.org/utu/ 「回復マニュアル」からの抜粋ですので、詳しくは http://server343.dyndns.org/utu/ をご覧になってください。

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治すための心構え

〜良い休養とは

うつ病回復に必要な心構えとは、一言で言えば「休養に専念すること」なのだが、それではあいまい過ぎてどうしたら良いのか分からない。

「良い休養」 を定義しよう:

  1. 脳の中にストレスホルモンがないこと
  2. 神経伝達物質や脳細胞を作るのに必要なアミノ酸が充分に補給され、活発な血の巡りによって脳の隅々にまで行き渡っていること
  3. アミノ酸セロトニンノルアドレナリンに有効に変換されていること(主に光と運動によって)。


うつ病の本やサイトでは、とにかく「抗うつ薬を飲んで休養せよ」と書いてあるが、それは「横たわっていろ」という意味ではない。休養=睡眠ではなく、休養=仰向けでもない。

自然治癒速度を最大にすることが、本当の休養だ。

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日常での心構えをいくつか挙げておく。これらは、上記のようにストレスホルモンを減らし、脳の血の巡りを保つための心構えだ。



不快な状況を避ける。嫌な人とは会わず、嫌な作業を避ける。とにかく、「好きでないことはしない」というくらいわがままで良い。あなたのうつ病を作ったのは「今までのあなたの普段の生活」だ。だからこそ、あなたの日常を切り替える必要があるのだ。
とにかく、扁桃体を興奮させるようなことから逃げること。

また、刺激物を摂るのもダメ。カフェイン、例えばコーヒーはコルチゾールを増加させてしまうので脳細胞が痛んでしまう。あなたはカフェインが好きかも知れないが、あなたの脳はカフェインを好まない。


休養期間であることを決して忘れないこと。普段よりパフォーマンスが落ちて当たり前。あなたの電池はすでに切れたのだ。充電が必要だ。
今までの生活の結果が現在のうつ病なのだから、今まで通りの生活を続けている限りは決して回復できない。いわば「うつ病生活習慣病」とも言えるだろう。

あなたが飲んでいる薬やサプリメントは、決して治療薬ではない。自然治癒をバックアップしているだけだ。だから、あなたは消耗ではなく回復しなくてはいけないのだ。回復速度が消耗速度を上回るように留意すること。


焦らない。かつてのパフォーマンスがすぐに戻ると考えないこと。うつ病の回復期間はそれまでに受けた脳の損傷に比例する(具体的には、海馬の死滅によるサイズダウンの回復にはそれ相応の期間がかかる。小さくなった海馬を大きく戻すには、新陳代謝で脳細胞が新生するのを待たなくてはならない)。

焦りそのものがストレスホルモンを出させ、再び脳を損傷させてしまう。あなたの脳は必ず治るが、治ろうとして焦ると治りが遅くなる。ある意味、あきらめること。あなたは今、人生の春休みにいるのだ。


ジレンマを避ける。特に「動かなければいけないのに、どうしてもやる気が起きない」という状況が最悪。自分を追い込んでしまうからだ。
やらなければいけないことを少しでも減らすこと。もしくは、とりあえず手を付けて始めてしまうこと。人間は一度始めたことに興味を持ち続ける「惰性」という習性があるので、それを利用するとジレンマから逃げることが出来る。


新しいことに挑戦しない。新しい環境への適応というのは大きなストレスであり、それをきっかけにうつ病が悪化することはよくある。具体的には、旅に出たり引っ越したり転職したりしないこと。


安心・癒しを求める。これは、癒しを感じてセロトニンが放出されると、その間は脳の細胞の新陳代謝が早くなるからだ。また、安心を感じている間は逆の感情(焦りや恐れ、怒りなど)を頭から追い出せるので、脳の損傷を防げる。




気力が戻ったら

 気力が戻ったら、認知療法に進もう。ここから先はこのサイト以外に扱っている本やサイトがたくさんあるので、そちらを参考にして欲しい。

 うつ病を作ったのは、あなたの今までの生活だ。そして、それはあなたのストレス許容量を超えるストレスだったとも言える。認知療法は、あなたのストレス許容量を増やす手伝いをしてくれる。

 あなたのもののとらえ方によって、あなたが感じるストレスは大幅に減らせる。つまり再発率を下げることが出来る。

 たとえうつ病が改善したとしても、再発防止をせずに従来の生活に戻ってはいけない。もしそうしてしまうと、うつ病が発生したプロセスをもう一度たどることになるからだ。

再発防止は以下の組み合わせだ。

認知療法で考え方のクセを修正し、物事の受け取り方を変えて精神的なストレス耐性を上げる。
食生活を変え、運動習慣を持ち、肉体的なストレス耐性を上げる。
仕事量や仕事内容、仕事時間を調整し、より負荷の低いものにする。仲間と協力したり仕事を分担してもらって、仕事を抱え込まないようにする。こうして入ってくるストレスの量を減らす。
話し相手や相談相手を多く持ち、同じ問題に長時間悩まないようにする。こうしてたまったストレスを放出する手段を持つ。

仕事中の小刻みなリラックス習慣と、休日を利用した本格的なリラックスの習慣を持つ。
くれぐれもうつ病発症前と同じ生活パターンを繰り返さないこと。同じ考え方、同じ生活をたどれば、そこから来るストレスもまた以前と同じになり、再発リスクも当然高い。